ヤクルトアゲアゲ大作戦

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ヤクルトの山田に高い望みを託します。

タイトルを取る以上に難しい、プロ野球の長い歴史でもまだ8度しか達成されていない偉業がある。それは同一シーズンで3割・30本・30盗塁を同時に記録する「トリプルスリー」。今回はトリプルスリーがいかに難しいか、そしてその偉業まであと少しに迫った選手たちを振り返ります。


最も難しい、パワーとスピードの両立


上記の3つの内、2つですら達成することは困難なのでしょうか。まずはそれらの達成人数を調べてみました。

 最も達成者が多かったのは、「3割30本」で106人。走力に関係なく打撃の良い選手なら達成可能で、最多の13回を記録した王貞治を筆頭に、49人が複数回も記録しています。そこから難易度が上がるのが、「3割30盗塁」。最多の7回を達成した福本豊など、スピードとミート力を備えた選手が記録。こちらは複数回達成者が22人と、やや落ちています。


 そして最も両立が難しいのがパワーとスピード、すなわち「30本30盗塁」です。前述の2つから大きく数字を下げ、達成者は10人のみ。複数回記録しているのは、トリプルスリー達成者に名を連ねる簑田浩二と秋山幸二(3回)の2人だけです。

 そもそも30本30盗塁の半分、「15本15盗塁」ですら、達成者が81人(延べ161人)と、「3割30本」を上回る高難度。「20本20盗塁」も、達成者は54人(延べ96人)。66人が延べ105回達成した「3割30盗塁」よりも険しいハードルです。

 トリプルスリーへの最大の難関は、3割ではなく「30本30盗塁」の両立であることがうかがえます。



新人で狙えた豊田と長嶋

ここからはトリプルスリーまでもう少しに迫った選手について振り返ってみます。まずは「打率2割8分・25本・25盗塁」を達成した選手を挙げてみました。それが上の表です。



 西鉄・中西太が高卒2年目にしてトリプルスリーを記録した1953年、もう一人達成に近づいた選手がいます。それが同僚で、中西の1学年下の豊田泰光。高卒1年目にして115試合に抜てきされると、打率.281、27本塁打、25盗塁の好成績。のちに3割も30盗塁も達成した豊田ですが、本塁打はこの年が最多。これに関しては“時代”の影響を受けてしまったようです。

 51年から飛ばないボールが使われるようになり、本塁打数は激減。この年の豊田の27本塁打はリーグ2位と多い数字であり、チーム本塁打数が最も少なかった大映の30本に迫るほどであった。この3年後には3割30盗塁を記録しましたが、本塁打は12本止まり。何とも惜しい時代を過ごしたものです。



 また58年にはこちらも新人・長嶋茂雄が、打率3割30盗塁を記録。本塁打も29本でしたが、これには何とも悔しい1本が。同年9月19日の広島戦で“シーズン28号”を放った際に一塁を踏み忘れるというチョンボ。この記録上の“投ゴロ”が本塁打になっていれば、新人での達成も夢ではなかったはずです。


3割常連がまさかの・・


次にトリプルスリーに迫ったのが63年の張本勲でした。前年に初めて3割30本を達成。そしてこの年は8月に30盗塁をクリアし、8月終了時点で本塁打も25本としましたが、打率が3割に届きませんでした。前年まで3年連続で打率3割を達成していたヒットマンが、6月に月間打率.238とまさかの不振。結局9月も同.255と追い上げを見せられず、打率.300に11安打足りない.280でシーズンを終えました。



 ご存じの通り、張本は通算3085安打を誇る球界屈指のヒットメーカー。シーズン打率3割も通算最多の16度を誇ります。そんな張本らしからぬ打率に終わり、史上初めて30本30盗塁を記録しながら、3割を逃した選手に。張本は以降も3割30盗塁、3割30本は達成したものの、本塁打と盗塁の両立はついにできませんでした。



2度も迫った有藤
 すでに記した達成に迫った選手を挙げた表の中で、唯一2度出てきたのが有藤通世です。プロ2年目の70年、自身初の打率3割を達成しますが、25本塁打、27盗塁とどちらも一歩及ばず。シーズン終盤の9月に2本塁打、1盗塁(盗塁失敗4)と失速したのが要因といえるでしょう。



 その2年後の72年には、自身唯一の30盗塁を記録しますが、本塁打は29本。打率も5月に.204と低調に終わったこともあり、結局3割には8安打足りず。有藤は生涯で、30本塁打を一度も達成できずにユニホームを脱ぎましたが、入団から8年連続20本塁打を記録するなど、通算本塁打は球団史上最多の348本。トリプルスリーの快挙にこそ縁がありませんでしたが、ミスターロッテとして活躍を続けました。


4冠も狙えたイチロー


 95年、広島・野村謙二郎が左打者として初のトリプルスリー達成者となりましたが、同年に同じ左打者の選手も記録に迫っています。それがオリックスのイチローです。前年登録名を鈴木一朗から変更すると、シーズン210安打を放つなど、社会現象にもなった若きヒットメーカー。“イチロー”2年目も、ジンクスなどお構いなしでヒット量産。2年連続の200安打とはいかないまでも179安打を放ち、打率.342を記録しました。



 そして同年は49盗塁、80打点もリーグ最多(打点はタイ)。本塁打でもリーグトップを狙える位置にいましたが、キングには3本届かず。もしも本塁打狙いにいっていたら、トリプルスリーはもちろん、空前絶後の4冠も狙えた…かもしれません。



今季狙える可能性がある柳田、山田


 2002年に達成した松井稼頭央を最後に、12年間も出ていないトリプルスリー。それだけでも難しさを物語っていますが、今季は2人の選手が狙える可能性を秘めています。



 それはソフトバンク・柳田悠岐と、ヤクルト・山田哲人です。昨季は3割30盗塁を達成した柳田。今季は本拠地・ヤフオクドームに設置されたホームランテラスの影響もあり、本塁打が増えています。このペースでいけば自己最多となる30本は達成可能でしょう。一方の盗塁は打順の影響もあってか、ここまで6個と数字が伸びていません。昨季はオールスターまでに18盗塁を決めているだけに、そこまで数字を伸ばせるかがカギでしょう。

 一方の山田は盗塁が去年より大幅増。ここまで12盗塁と、シーズン30盗塁を狙えるペースで来ています。一方の本塁打は20本以下のペースですが、29本塁打を放った昨季も5月を終えて7本と、今季と同じ本数でした。昨季は8月に月間MVPに輝くなど夏場に猛打を発揮しているだけに、その時期に本塁打を稼げるかがカギでしょう。


ヤクルトの希望である山田には、タイトルと一緒にとって欲しいです。

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